医師研修案内

先輩が語る愛知民医連の研修

初期研修編

西 俊祐 研修医(協立総合病院)1年目[当時]

西 俊祐 研修医

―この病院を選んだ理由はなんですか?
この病院は実習先の診療所から紹介されたんですが、研修医が楽しそうにやってるなぁというのが最初の印象でした。今後の進路は敢えてまだ考えていません。あらかじめ決めてしまうと、それ以外の科を必要以上には見なくなってしまうので、行った先々でしっかりどっぷり研修しようというスタイルでやっています。
―どのような研修をしていますか?
大まかには地域医療に興味があるので、患者さんとできる限り向き合おうとしているつもりです。患者さんのところに足しげく通ったり、自分が診断させてもらった患者さんのリストをみて、どういう治療をしてどうなったか、自分はその時どういうことを感じたか等をまとめて、後で振り返ったりしています。
―初期研修を1年終えてどうですか?
初期研修は、車の仮免許に似てるなぁと思いました。運転しているのはあくまで自分なので緊張感や責任感は大きいのですが、「これどうしたらいいですか?」と聞いたらすぐ隣で教官が教えてくれたり、危ない時には急ブレーキを踏んでくれる。そうした実践の繰り返しが良いなと思います。一方で、指導医の先生も忙しいので自分から聞かないと指摘してもらえないこともあります。万一過ちを犯していた場合、自分では気づかなかったり見過ごしてしまっていることもあるのかもしれないので、少し不安を感じます。院内の勉強会はあるので、皆でシェアしたりステップバイステップで勉強できる環境はあります。
―研修医同士の関係はどうですか?
研修医同士では、興味ありそうな人を誘って読書会をしています。一冊目は「病の語り」という本をもとに議論したのですが、病気はその人にどういう影響を与えるか、身体的な影響だけでなく多面的な影響があるのではないかということを、自分達の経験と照らし合わせて考えました。
―1年を振り返ってどうですか?
自分が実際に受け持った患者さんに「どこまでやったらいいだろう?」とその都度真剣に考えられる研修ができたという点では、すごく良い環境だと思っています。知識もその都度本で調べたり、症例毎に疑問に思ったことを深めていくスタイルで勉強していますが、患者さんとのコミュニケーションはまだ難しい時がありますね。でも退院された患者さんが「以前はありがとうございました」と挨拶しに来てくれた時は本当に嬉しいです。
―この病院の研修の魅力はどんなところですか?
民医連は、支えてくれている地域の方たちと直接話ができるのがいいなと僕は思います。理想的にはやはり顔の見える距離で、その時々にそこに住む人達が病院にどういうこと求めてるのか、直に話しながら進めていくのがいいと思います。

佐藤 裕子 医師(千秋病院)3年目[当時]

satou

―どのような研修をしましたか?
千秋病院は内科と整形しかないので、その他は名南病院や南生協病院などで勉強します。飛騨高山の丹生川では、旅館に泊まらせてもらって地域医療も学びました。その診療所は 本当にゆりかごから墓場までの世界で、学校の校医から一般外来、胃カメラ、放射線、営林署の産業医までこなし、24時間体制で患者さんの相談を受け入れていました。校医のお手伝いで小学校に行った時は、200人近く聴診してさすがに耳が痛くなりました。
―研修で実感したことは何ですか?
私はもともと内科志望なんですが、お腹を開くのを少しは見たいなと思って、外科を途中で無理矢理入れてもらったんです。名南病院は中規模なので、必要と判断したらすぐに手術室がとれる状況です。それで年末年始なのに緊急手術がガンガン入った。私は横から手伝うだけだったんですが、それでも途中で貧血を起こして倒れてしまったんですね。大規模な病院だと6時間ごとで交代したりするんですが、名南病院は先生の数が実質は3人。なので代わりようがなく、ぶっ続けの交代なしでやるんです。これは自分には無理だなと思いました。
―内科は、実際の研修はどうでしたか?
治せないと分かっている症例と向き合う回数は、内科の方が多いと思います。毎回ご本人またはご家族と話し合うのですが、自分がこうした方がいいだろうなと思っても、希望があればその通りにやらざるを得ません。そういう時は複雑ですね。
―この病院を選んだ理由は何ですか?
まず実家から通える範囲だということ。あとは福利厚生ですね。今は週に1日から2日は休みが確約されています。QOLはものすごく高いですね。あと研修医が少ないのも理由のひとつです。他の人と比べられるのが苦手なので。
―この病院に来てよかったと思うことは何ですか?
患者さんを最後まで診れることが有り難いと思います。長い時には180日診ても、上の先生に怒られたことは一度もありません。どの病院でも90日を超えると病院側の持ち出しになるんだと思いますが、この病院では「日数超えるから紹介する」という発想がまずないんです。
―今後の目標はありますか?
本音をいえばずっとこの病院に居座りたいんですが、ここでは認定医がとれないので、他所で何かしらの専門分野を身につけた方がいいと思っています。内科でもまだ診られない患者さんがいるので、最低限、千秋病院ではどんな患者さんにも対応できるくらいの知識と技術を持ちたいなと思っています。

牧 かおり 医師(協立総合病院)1年目[当時]

牧 医師

―どのような研修をしていますか?
内科、外科、救急、整形、小児科などを次々と回っていく感じです。回る順番は選べます。研修内容もフレキシブルに対応していただけました。
―1年を振り返ってどうですか?
最初は外科には興味なかったのですが、行ってみたら楽しくて。オペで最初の気管挿管や麻酔をしたり、閉創する時に皮膚を縫合したりするんですが、もうオペ室に入るだけでアドレナリンが出ちゃって。整形では実際に手技もやらせてもらい、股関節の骨折にプレートとネジのようなものを入れたりしました。なので1年前とは興味が全く変わりましたね。
―どのように考えが変わりましたか?
以前は、患者さんと話したり検査をしたり、頭を使って診断していく過程が楽しいのかなと思っていたんです。だから内科に興味があったんですが、意外と体を使って治せることが楽しいのかもしれないなと。
―この病院に決めた理由は何ですか?
私は最新医療がしたいわけじゃなくて、どっちかというと地元密着の方がいいなと思って。それでこの病院に見学に来たら、先生がみんな医局にいて話しかけれてくれたり、歓迎会にいろいろな先生が来てくれたりして、上の先生達との距離が近いんだろうなと感じました。雰囲気も良く、コンサルトもしやすいのはいいなと思ってここに決めました。
―実際に来てみてどうですか?
変わらないですね。本当にそのまんまです。当直や夜診は、多分来年になったら大変なんだろうなと思います。夜診は夜しか来られない人のための外来なんですが、他の病院にはあまりないと思います。ここは当直明けもあまり帰る習慣がないので、朝から次の朝まで働かなきゃいけないのは大変だと感じます。
―看護師や他職種との関係はどうですか?
すごく良いと思います。4月に約2週間のオリエンテーションがあって、同期の看護師さんや技士さんとも仲良くなれるんです。上の看護師さんもすごく優しいですよ。最初は怖いかなと思ったりもしたんですが、「他の先生はこうしてますよ」と教えてくれたり、病棟のバーベキューに誘ってもらったりもします。普段から何でも話せる環境なので、無理して「連携」といわなくても自然とできてるのかなと思います。
―勉強になったことは何ですか?
上の先生からは、退院を決める時に家族と相談して、ちゃんとゴールを決めないといけないと言われています。それまで退院後のことまでは考えていなかったんですが、家族に話を聞くと、確かに不安がいっぱい出てくるんですね。
―初期研修先を選ぶに当たってのメッセージはありますか?
どこの病院も良いところも悪いところもあるので、気が向いたなら足を運んで、自分に合うかどうかを感じ取ってほしいですね。